アイデアの源泉は家族との雑談だった
今回はサブスクボックスではなく、「ぬい日和」について解説していきます。
このアイデアは、私一人で考えついたものではありません。奇さんと一緒にアイデア出しをしていた中で生まれたものです。「個人開発のアイデアで何かいいのはないかな」と、面白半分・暇つぶしのような感じで二人で案を出し合っていました。
奇さんは「ぬい活」をやっており、お出かけするときにぬいぐるみの写真を撮るという、推し活に近いことをしていました。そこに関連するアプリケーションを作れないかというところから、企画会議が始まりました。
当事者にしか分からない「痛み」があった
話を聞いてみると、ぬい活をする人の問題として、既存の SNS(X や Instagram)でシェアするのは第三者の目が気になるという声がありました。投稿したら変な目で見られるのではないか、どんな批判が飛んでくるか分からない、だから出しづらい。そういう現状の痛みがあったようです。
これは私は全く知らなかったことでした。こういったものをドメイン知識と言ったりします。当事者でしか分からない痛みが存在するので、ドメイン知識がある人、もしくはそういう知識を持てるような人にならないと、良いアイデアはなかなか生まれてこないのだと感じました。
なぜ「開発の畑」を避けるのか
個人開発や AI、技術が好きな人は、技術に関連するアイデアはいくらでも出てきます。「アプリを作ったはいいものの広めるのが難しい」「AI をコスパよく使うにはどうすればいいか」といったものです。しかし、そこには次のような問題があります。
- 競合が多い:個人開発者が悩んでいることなので、作れる人がたくさんいる
- お金につながりにくい:ターゲット層が、課金しなくても自分で作れる人たちだから
このジレンマがあるので、どちらかというと開発の畑ではないところのドメイン知識や悩みをキャッチできたほうが、コスパ良くヒットを出せるのではないかと思っています。税務関係、農業関係、広告関係、それこそ今回の推し活関連など、全く開発とはかけ離れた市場の痛みを持ってくると、かなりヒット率が上がります。
真似できるアイデアの見つけ方
身近な人に聞いてみる
家族でも友人でもよいので、「アプリすぐ作れるんだけど、何かいいアイデア持ってない」と軽く、遊び半分に聞いてみると、思いがけないアイデアが見つかるかもしれません。
自分からそのドメインに入っていく
新しく副業を始めてみる、新しいスポーツを始めてみる、新しい趣味を見つける。そういったことをすると、その業界の痛みを身にしみて感じることができます。自分がユーザーなので、その痛みをプロダクトに反映しやすくなります。この方法が一番理想ですが、どうしても時間がかかるので、まずは人の痛みを聞いてプロダクトにするというのが現実的かもしれません。
余談:自分も当事者になった
私はもともとぬい活を積極的にやってこなかったので、このアプリを始めるのを機にぬいぐるみをちゃんと購入してぬい活を始めました。今もお出かけするときはぬいぐるみを持っていき、写真を撮って SNS に投稿しています。
自分が当事者となってアプリを使うと、「こうしたほうがもっといい」「新しい痛みがあるのでは」というのに気づけるので、畑の違うものを作るなら実際にやってみたほうがよいと思います。
確信がなくても進める
正直、このアイデアを思いついた段階では「確かに需要ありそうだな」という感覚だけでした。今こうやってヒットして 4 万ユーザーを獲得できましたが、最初からここまで自信があったかというと全くありませんでした。疑心暗鬼のまま進めていったというのが実情です。
それでも、このアイデアを思いついた翌日にはもう広告を出していました。次のステップである要件定義と LP 作成は 1 時間くらいで終わらせ、その次の広告へと進んでいます。このスピード感も参考にしてみてください。